ヨハネの手紙第1

1

  1.  初めからおられた御方、私たちがみことばを聞いた*その御方、私たちが(その御姿を)目でよく見た**御方、私たちが(証人として)視て***知った御方、私たちが手で触れて確かめた御方、すなわちいのちのことばであられる御方について。
  2. そして、そのいのちであられる御方がお現れになりました。それで私たちはその方を見た〈ホーローの完了時制〉のです。それで私たちは、その永遠のいのちであられる御方をあなたがたに証しているのであり、宣言しているのです。その御方は以前から御父と共におられましたが、私たちにご自身を現されたのです。
  3. 私たちは、よく見て〈完了時制〉、また聞いた〈完了時制〉ことをあなたがたにも宣べ伝えています。それはあなたがたも、私たちが持っているこの交わりを持つようになるためです。実にこの交わりは、私たちが御父および御父の御子イエス・キリストと持っている交わりのことです。
  4. 実に私たちがこれらのことをあなたがたに書いているのは、私たちの喜びを、完全に満たされたままであり続けさせるためです。
  5. これは私たちが彼〈キリスト〉から聞いた〈完了時制〉ことであり、あなたがたに宣言していることです。すなわち、神は(ご性質が)光のようであられ、神の中には闇というものが全くないということです。
  6. もし私たちが、神と交わりを持っている〔神といのちを共有している〕と言いながら、しかも闇の中を歩み続けているならば、私たちは偽りを語っているのであって、真理を行ってはいません。
  7. もし神が、その光の中におられるように私たちもその光の中を歩み続けているならば、私たちは神と交わりを持っている〔共通のいのちを持っている〕のであり、実に彼〈神〉の御子イエスの血は、私たちをあらゆる種類の罪からきよめ続けてくれます。
  8. もし私たちが罪(の性質)を持っていないと言うならば、私たちは自分自身を欺いており、私たちの中に真理がありません。
  9. もし私たちが(自分の犯した)罪〈複数〉を告白するならば、主は真実であられ、また義であられるので、私たちのその罪〈複数〉を赦し、あらゆる不正からきよめてくださいます。
  10. もし私たちが罪を犯したことがないと言うならば、私たちは彼〈神〉を嘘つきにしており、彼〈神〉のみことばは私たちの中にありません。
1.*「聞いた」は完了時制(「その御声を聞いた、そして今でも、鼓膜にその御声が残っている」を意味しています。)
**「見た」はὁράωの完了時制(「よく見た、それで今でも網膜にその御姿が焼き付いている」を意味しています。)ὁράωは知的要素が強い見方
***「(証人として)視て」はθεάομαιのアオリスト時制(「視とどける、じっと視る」を意味しています。)θεάομαιは目撃証人になるために視るような見方
完了時制は過去に起きた事件の結果が現在にも継続していることを強調しており、アオリスト時制は、その事件が過去に起きた事実を強調しています。
1.*「聞いた」は完了時制(「その御声を聞いた、そして今でも、鼓膜にその御声が残っている」を意味しています。)
**「見た」はὁράωの完了時制(「よく見た、それで今でも網膜にその御姿が焼き付いている」を意味しています。)ὁράωは知的要素が強い見方
***「(証人として)視て」はθεάομαιのアオリスト時制(「視とどける、じっと視る」を意味しています。)θεάομαιは目撃証人になるために視るような見方
完了時制は過去に起きた事件の結果が現在にも継続していることを強調しており、アオリスト時制は、その事件が過去に起きた事実を強調しています。

2

  1.  私の子どもたちよ。私がこれらのことを書いているのは、あなたがたが(一つも)罪を犯さないためです。しかし、もし、だれかが(一つでも)罪を犯したなら、私たちは御父の御前に助け主を持っています。それは義なるイエス・キリストです。
  2. この方は、私たちの罪のためのなだめの供え物であられ、私たちの罪のみならず、全世界の罪のためのなだめの供え物であられるのです。
  3. もし私たちが彼〈キリスト〉の命令を〔習慣的に〕守っているならば、そのことによって、私たち自身が彼〈キリスト〉を(本当に)知っている〈完了時制〉ということが確認できるのです。
  4. 自分は彼〈キリスト〉を知っていると言いながら、彼〈キリスト〉の命令を大切なこととして守っていない者は嘘つきであり、その人の言う言葉の中に真実さはありません。
  5. それで、だれでも彼〈キリスト〉のみことばを守っている人の中には、真実に神(へ)の愛が完成されています〈完了時制〉。このことによって、私たちは自分が彼〈キリスト〉の中にいることを知ることができるのです。
  6. 彼〈キリスト〉の中に留まり続けていると言う人は、彼〈主イエス〉が(かつて地上を)歩まれた如くに歩み続けるべきです。
  7.  愛する者たちよ。私があなた方に書いているのは(質的に)新たな戒めではなく、あなたがたが初めから持っている(使い古した)古い戒めです。その戒め、すなわち古びた戒めとは、あなたがたが(初めに)聞いたみことばのことです。
  8. しかし、再度、私はあなたがたに(質的に)新たな戒めとして書いています。それ〈その内容〉は彼〈主イエス〉においても、あなたがたにおいても真実なことであるのです。なぜならば暗闇は消し去られようとしており、光である真理がすでに輝いているからです。
  9. 自分が光の中にいると言っていながら、自分の兄弟を憎み続けている者は、今もなお暗闇の中にいるのです。
  10. 自分の兄弟をいつも愛している者は、真理の光の中に留まっているのです。そしてつまずきとなる物がその人の中にはありません。
  11. 自分の兄弟を憎み続けている者は暗闇の中にいるのであり、その暗闇の中を歩み続けているのです。そして、そのような人は自分が何処に向かっているのかも分かっていません。なぜならば、暗闇がその人の目を見えなくしてしまっているからです。
  12. 子たちよ。あなたがたの罪が主の御名のゆえに赦されてしまっているからこそ、私はあなたがたにこの手紙を書いているのです。
  13. 父たちよ。あなたがたが初めからおられる御方を(本当に)知っているので、私はあなたがたにこの手紙を書いているのです。
    青年たちよ。あなたがたがあの悪者〈サタン〉に対して勝利しているゆえに、私はあなたがたにこの手紙を書いているのです。
  14. 小さな子どもたちよ。私がこの手紙を書いている*のは、あなたがたが御父を知っている**からです。
    父たちよ。私がこの手紙を書いているのは、あなたがたが初めからおられる御方を知っている**からです。
    青年たちよ。私がこの手紙を書いているのは、あなたがたが強い者であり、神のみことばがあなたがたの中に留まっており、あなたがたがあの悪者〈サタン〉に勝利してしまっている**からです。
  15.  あなたがたは、世をも、世にある物事をも愛し続けてはいけません。もし誰かが世を愛し続けているならば、その人の中には御父を愛する愛はありません。
  16. なぜならば、全て世にある物、すなわち、肉を喜ばす情欲や目から来る貪りや贅沢な生活へのあこがれは、御父から出てきたものではなく、世から出てきたものであるからです。
  17. 世と世の欲とは過ぎ去ります。しかし、神のみこころを行い続ける者は永遠に存続します。
  18.  子どもたちよ。今は終わりの時です。反キリストが来るとあなたがたが聞いているように、今、実に多くの反キリストが現れています。そのことから私たちは、今が終わりの時であることを知ります。
  19. 彼らは私たちの中から出て行きました。しかし、彼らは、元から私たちの仲間ではなかったのです。なぜならば、もし彼らが私たちの仲間であったならば、彼らは私たちと共に留まっていたことでしょう。しかし、(彼らが出て行ったのは、)彼らの全てが私たちの仲間ではなかったことが明白にされるためであったのです。
  20. あなたがたは聖なる方からの注ぎの油を持っています。それであなたがたは全てのことを弁えています。
  21. 私が(この書を)書いているのは、あなたがたが真理を弁えていないからではなく、かえって真理を弁えているからであり、また、全ての偽りが真理から出たものではないことを弁えているからです。
  22. イエスがキリストであられることを否定する者こそ偽り者です。反キリストとは、御父および御子(との自分の関係)を否定する者です。
  23. 全て(自分と)御子との関係を否定する者は、御父をも持っていません。(自分と)御子との関係を告白している者は御父をも持っています。
  24. あなたがたは、最初から聞いてきたことをあなたがたの中に留まらせていなさい。もしあなたがたが最初から聞いてきたことをあなたがたの中に留まらせるならば、あなたがたは、実に御子と御父の中に(これからも)留まり続けます。
  25. そしてこれが、主が、私たちに約束されたところの約束、すなわち永遠のいのちです。
  26.  私は、あなたがたを騙そうとしている者たちについてこれらのことを書きました。
  27. 実に、あなたがたの中には、あなたがたが御父から受けた注ぎの油が留まっています。それで、誰かがあなたがたを教える必要はありません。しかし、御父からの注ぎの油が、全てについてあなたがたを教えてくださいます。そしてそれが教えてくださることは正しく、偽りはありません。そしてその方が教えてくださったとおり、あなたがたは彼〈御子〉の中に留まり続けなさい。
  28.  そして、主が現れて*くださった時、私たちが彼〈主〉の御前で大胆に報告ができ、恥ずかしい思いをすることがないために、今、幼子たちよ、その方の中に留まり続けなさい。
  29. もしあなたがたが、神が正しい方であられることを知っているならば、実に正しいことを行っている者が神から生まれた者であると心得ていなさい。
14.*「書いている」は書簡用アオリスト時制であるゆえに、日本語の習慣では、現在時制で表現すべきです。
**「知っている」も「勝利してしまっている」も完了時制(「勝利し、現在もその状態にある」を意味しています)
28.*「主が現れて」はφανερωθῇの訳で、キリストの空中再臨を意味しています。**「大胆に報告ができ」はπαρρησίανの訳で、「大胆な発言」を意味しています。
14.*「書いている」は書簡用アオリスト時制であるゆえに、日本語の習慣では、現在時制で表現すべきです。
**「知っている」も「勝利してしまっている」も完了時制(「勝利し、現在もその状態にある」を意味しています)
28.*「主が現れて」はφανερωθῇの訳で、キリストの空中再臨を意味しています。**「大胆に報告ができ」はπαρρησίανの訳で、「大胆な発言」を意味しています。

3

  1.  見なさい。私たちが神の子どもと呼ばれるために、御父は何と大きな愛を私たちに与えてくださったことでしょうか。私たちは今、すでに神の子どもです。世は私たちを(そうとは)知りません。それは世がこの方を知らないからです。
  2. 愛する者たちよ。私たちは今、神の子どもです。しかし、私たちがどのような姿になるのかはまだ知らされていません。しかし、彼〈キリスト〉がお現れになったならば、私たちはその方と同じ姿に変えられることを知っています。その時、私たちがキリストのありのままの御姿を見ることができるからです。
  3. 実に、全てキリストについてこの望みを持っている者は、あの方が聖であられるように、自分自身を聖くし続けています。
  4.  全て罪を行い続けている者は、実に無法を行っているのです。この罪とは無法のことです。
  5. そしてあなたがたは、この方が(私たちが犯した)罪〈複数〉を負うために現れてくださったことを、そしてこの方の(支配の範囲の)中には罪〈単数〉がないことを知っています。
  6. 全てこの方の中に留まっている者は、罪を犯し続けません。全て罪を犯し続けている者は、この方を見たことは一度もないし*、その方を知ったことも全くないのです*
  7. 小さな子どもたちよ。あなたがたは、だれにも騙されてはいけません。あの方が正しいように、正しいことを行っている者が正しいのです。
  8. その罪〈無法〉を行い続けている者は、悪魔に所属しています。なぜならば、悪魔は最初から罪を犯し続けているからです。神の御子が(この世に)現れてくださったのは、この悪魔の働きを破壊するためでした。
  9. 全て神から生まれた者〈神の子どもたち〉は、罪を行い続けません。なぜならば、その人の中に彼〈神〉の種が宿っているからです。そして、その人は、神から生まれたので、罪を行い続けることができないのです。
  10. 次のことによって、神の子どもと悪魔の子ども(の区別)が明らかにされます。全て正しいことを行っていない者、すなわち自分の兄弟を愛していない者は、神から生まれた者ではありません。
  11.  なぜならば、私たちは、互いに愛し合うべきであるという命令を最初から聞いて来たからです。
  12. 自分の兄弟を殺した、悪い者に属していたカインのようになってはいけません。なぜ、彼は自分の兄弟を殺したのでしょうか。それは彼の行いが悪く、彼の兄弟の行いが正しかったからです。
  13. 兄弟たちよ。世があなたがたを憎んでも驚いていてはいけません。
  14. 私たちは、兄弟を愛し続けているので、自分が死からいのちの中に移ってしまっている*ことが分かるのです。愛していない者は、死の中に留まっています。
  15. 兄弟を憎んでいる者は全て人殺しです。そして人殺しの中には永遠のいのちが決して留まっていないことをあなたがたは知っています。*
  16. この方〈主イエス〉が私たちのために死んで下さったことによって、私たちは(神の)愛を知った*のです。ですから私たちも、兄弟のためにいのちを投げ出すべきです。
  17. だれでも、この世での生活の手段を持っていながら、自分の兄弟の一人が今の生活に事欠いているのを見ても、憐れみの心を閉ざしてしまうような者がいるならば、どうしてそのような者の中に神を愛する愛が留まっている(と言える)でしょうか。
  18. 子どもたち、口先のことばによってだけでなく、行いと真実によって愛しましょう。
  19.  このことによって私たちは、自分が真理に属しているということを確認することができ、またこの方の御前で自分の心に確信を持たせることができるのです。
  20. それは、たとえ私たちの心が(私たち自身を)責めるようなことがある場合においてもです。なぜならば神の御心は私たちの心より大きく、全てのことを知っておられるからです。
  21. 愛する者たちよ。(私たちの)心が(私たち自身を)責めないならば、神に対して大胆に発言することができるのです。
  22. そして、私たちは、自分がいつもこの方の命令を守っており、この方をお喜ばせすることを行っているならば、自分がこの方に求めるものは何でも、この方から与えられると確信することができるのです。
  23. その神の命令とは、私たちが神の御子イエス・キリストの御名を信じ、この方が私たちに命令されたように互いに愛し合うことです。
  24. そして、この方の命令を守っている人は、この方の中に留まっており、この方もその人の中に留まっておられます。この方が私たちに与えてくださった御霊によって、この方が私たちの中に留まっておられることを(経験を通して)知ることができるのです。
6.*「見ない」の完了時制。「知らない」の完了時制(「関係を持ったことがない。交際したことが全くない」を意味しています。)
14.*「移る」の完了時制。「移ってしまった。その結果、今も移った状態にある」を意味しています。
15.*直訳:「人を殺す者は、自分の中に留まる永遠のいのちを持っていない。」
16.*「知る」の原語はγινώσκω(完了時制)。それは、「実際的経験を通して、味わい知った。その結果として、今も味わっている」を意味しています。
6.*「見ない」の完了時制。「知らない」の完了時制(「関係を持ったことがない。交際したことが全くない」を意味しています。)
14.*「移る」の完了時制。「移ってしまった。その結果、今も移った状態にある」を意味しています。
15.*直訳:「人を殺す者は、自分の中に留まる永遠のいのちを持っていない。」
16.*「知る」の原語はγινώσκω(完了時制)。それは、「実際的経験を通して、味わい知った。その結果として、今も味わっている」を意味しています。

4

  1.  愛する者たちよ。霊のどれもこれもをみな信じてはいけません。それが神から出た霊であるかどうかを確かめなさい。なぜならば、多くの偽預言者が(教会から)世に出て行ってしまっているからです。
  2. このこと〔次のこと〕によってあなたがたは神からの霊を確かめなさい。全てイエスを、肉体を取って来られたキリストであると明言している霊は、神からの霊です。
  3. そしてイエスを(神であられると)明言していない霊は神に属していません。これは、実に、反キリストの霊です。それが来るということをあなたがたは聞いて来ました。そして今すでにそれは世にいます。
  4. あなたがたは神に属しています。子どもたちよ。あなたがたは彼らに勝利してしまっているのです。なぜならば、あなたがたの中におられる御方は、世の中にいるあの者よりも強力であられるからです。
  5. 彼らは世に属しています。このゆえに、彼らは世に属することを語っており、そして世も彼らが語っていることを聞き入れます。
  6. 私たちは神に属しています。神を(実際的交わりを通して)知っている人は、私たちの語ることを聞き入れます。神に属していない者は、私たちの言うことを聞き入れません。このことによって、私たちは真理の霊と偽りの霊とを判別するのです。
  7.  愛する者たちよ。私たちは愛し合い続けようではないですか。なぜならば、愛は神から出ているからです。そして愛している者は全て、神から生まれているのです。そして神を(実際的交わりを通して)知っているのです。
  8. 愛していない者は神を知ったことがありません。なぜならば、神は(ご性質が)愛であるからです。
  9. このこと〔次のこと〕によって、私たちを愛する神の愛が明らかにされました。実に、神は御子、すなわちご自分のひとり子の御子を世に遣わされました。それはこの方によって私たちがいのちを得るためでした。
  10. ここに愛があります。私たちが神を愛したのではなく、この方〈神〉が私たちを愛してくださって、私たちの罪のための宥めの供え物となるべき方として、ご自分の御子をお送りくださいました。
  11. 愛する者たちよ。神がこれほどまでに私たちを愛してくださったのですから、実際に私たちは互いに愛し合うべきです。
  12. 未だかつて(父なる)神がどんな方であられるかを目で視て確かめた者は一人もありません。もし私たちがお互いに愛し合っているならば、神は私たちの間に留まっておられ、この方の愛は私たちの間で完成されています。
  13.  私たちは、この方が私たちにご自分の御霊を分与しておられるので(自分が)この方のうちに留まっており、またこの方が私たちのうちに留まっておられることを、知ることができるのです。
  14. そして私たちは、御父が世人の救い主として御子を遣わされたことを(目で)視たのであり、かつそのことを証しているのです。
  15. 全てイエスが神の御子であられると告白する者の中に、神は留まっておられ、その人も神の中に留まっているのです。
  16. 私たちは、神が、私たちを愛しておられる愛をはっきりと知りました*。また信じています*。神は(ご性質が)愛です。そしてその愛に留まっている者は、神の中に留まっているのです。そして神もその人の中に留まっておられます。
  17. あの方〈キリスト〉が(天において)ご存在しておられるように、私たちが今、(そのいのちによって)この世の中で生きているならば、そのことによって、私たちの(神に対する)愛が完成されている*のです。その結果として、私たちはさばきの日に大胆に(主に)告白できるのです。
  18. その愛の中に恐れは存在しません。しかし完成された愛は恐れを閉め出します。なぜならば、恐れは懲らしめと関係しているからです。恐れを持っている者は、(神への)愛の点で完成されていないのです。
  19. 私たちは愛し合っています。なぜならば、あの方が初めに私たちを愛してくださったからです。
  20. もしだれかが、自分は神を愛していると言っていながら、自分の兄弟を憎んでいるならば、その人は嘘つきです。なぜならば、目で見える自分の兄弟を愛していない者は、見たことのない神を愛することができないからです。
  21. そして、神を愛する者は、実に自分の兄弟をも愛すべきであるという命令を、私たちはこの方からいただいています。
16.*「はっきりと知りました」と「信じています」は完了時制(「十分に知ったので、今もその影響が続いている」、「信じた。そして信じてしまっている。だから今も、いつまでも信じている」を意味しています。)
17.*完了時制(「完成され、今も完成された状態にある」を意味しています。)
16.*「はっきりと知りました」と「信じています」は完了時制(「十分に知ったので、今もその影響が続いている」、「信じた。そして信じてしまっている。だから今も、いつまでも信じている」を意味しています。)
17.*完了時制(「完成され、今も完成された状態にある」を意味しています。)

5

  1. 5 1 イエスがキリストであられることを信じる者は全て、神から生まれた者です。そして、全て生んでくださった方を(常習的に)愛する者は、その方から生まれた者を(常習的に)愛します。
  2. 私たちが神の子どもを愛している時、私たちは自分が神を愛し、この方の戒めを実行していることを、(実際的経験によって)確認するのです。
  3. 神の戒めを(常習的に)守ることが神を愛することです。そしてこの方の戒めは難しくはありません。
  4. なぜならば、神から生まれた者は全て、世に対して勝利しているからです。そして私たちの信仰が世を(決定的に)征服する勝利の力です。
  5. イエスが神の御子であられることを信じている者以外に、世に対して勝利する者はありません。
  6.  この方、イエス・キリストは水と血とを通して来られた御方です。水によってだけではなく、水によって、また血によって来られたのです。そして証される方は、御霊です。なぜならば御霊は真理だからです。
  7. 証するものは三つです。
  8. 御霊と水と血です。そしてこれら三つの証は一つです。
  9. もし私たちが人間の証を受け入れるならば、神の証はもっと確実です。なぜならば、神がすでにご自分の御子について証言しておられる証が、神の証であるからです。
  10. 神の御子を信じている者は、自分の中にその証を持っています。しかし、神を信じていない者は、この方を嘘つきにしてしまっている*のです。なぜならばその人は、神がご自分の御子について立てておられる証言を信じることを拒んでしまっているからです。
  11. 実に、神が私たちに永遠のいのちを与えられたこと、そしてそのいのちがこの方の御子の中にあるということが、その証言です。
  12. 御子を持っている者はそのいのちを持っています。神の御子を持っていない者は、そのいのちを持っていません。
  13.  私が神の御子の御名を信じているあなたがたにこれらのことを書いているのは、あなたがたが永遠のいのちを持っていることを(あなたがたに)悟らせるためです。
  14. 実にこれこそ、私たちがこの方に対して持っている大胆な確信です。それは、もし私たちが何でもこの方のみこころに従って求めるならば、この方は私たちの求めを聞いてくださるということです。
  15. そして、私たちは、この方が、私たちの求めることを全て聞いてくださるということを知っているのですから、私たちがこの方に求めたものをこの方からすでにいただいていることも知っているのです。
  16.  もしだれか自分の兄弟が死に至らないような罪を犯しているのを見たならば、その人は祈りなさい。この方は、死に至らない罪を犯している人にいのちをお与えになります。死に至る罪もあります。私はそのような人のためにも祈るようにとは命じません。
  17.  全ての不正は罪です。そして死に至らない罪もあるのです。
  18.  私たちは、全て神から生まれている者は罪を犯し続けることがなく、かえって神から生まれた御方がその人を守っておられることを、そして悪い者がその人を略奪することができないことを知っています。
  19. 私たちは神に所属している者であり、全世界は悪い者〈悪魔〉の手の中にあることを知っています。
  20. それで、私たちは、神の御子が来られて、私たちが真実な御方であるご自身を(深い交わりを通して)よく知るようにと、理解力をお与えくださった*ことを知っています。そして私たちは真実な御方、すなわちこの方の御子イエス・キリストの中にいるのです。キリストこそ真実な神であられ、永遠のいのちの力です。
  21. 小さな子どもたちよ。偶像から自分自身を守りなさい。
10.*「嘘つきにしてしまっている」、「立てておられる」、「拒んでしまっている」は完了時制。
20.*「お与えくださった」は完了時制
10.*「嘘つきにしてしまっている」、「立てておられる」、「拒んでしまっている」は完了時制。
20.*「お与えくださった」は完了時制

ヨハネの手紙第2

  1. 長老から、選ばれた夫人とその子どもたちへ。あなたがたを私は、また、私だけでなく、真理を知って守っている人々はみな、真実に愛しています。
  2. 私たちがあなたがたを愛しているのは、私たちのうちに留まっている真理のゆえです。そしてその真理はいつまでも私たちとともにあり続けます。
  3. 父なる神と御父の御子イエス・キリストから与えられる恵みと憐れみと平安は、真実さと愛とによって、私たちとともにあり続けます。
  4.  あなたの子どもたちの中に、私たちが御父から受けた戒めのとおり、誠実に歩んでいる人たちがいることをはっきりと知ったので、私は非常に喜びました。
  5. 夫人よ。私はあなたに今改めて、私たちは互いに愛し合うべきであると勧めています。しかし、私が今書いているこの戒めは新たなものではなく、初めから(今に至るまで)私たちが持っていたものです。
  6. 御父の命令に従って歩み続けることが(神への)愛です。その神の命令とは、あなたがたが初めから聞いているとおり、愛のうちを歩み続けることです。
  7. そのわけは、人を惑わす大勢の者が私たちから出て世に戻って行ったからです。彼らは、(主)イエスが、肉体を取って来られたキリストであられると告白していません。こういう者は惑わす者であり、反キリストです。
  8. あなたがたは、私たちの働きの実を無駄にしてしまわないように、むしろ豊かな報いを受けられるように、あなたがた自身に気を付けていてください。
  9. 全てキリストの教えのうちに留まらずに、行き過ぎる者は、神を持っていません。その教えのうちに留まっている人は、御父をも御子をも持っています。
  10. もし、だれかがこの教えを持たずにあなたがたのところに来るならば、あなたの家に入れてはいけません。その人に挨拶のことばをかけてもいけません。
  11. そういう人に挨拶のことばをかける人は、その人の悪い行いに協力しているのです。
  12.  あなたがたに伝えたいことがたくさんありますが、紙と墨ですることは止めました。あなたがたのところに行って、私たちの喜びが満たされるように、顔と顔とを合わせて語りましょう。
  13. あなたの姉妹、しかも選ばれている者の子どもたちが、あなたによろしくと言っています。

ヨハネの手紙第3

  1.  私、長老から、真実に愛するガイオへ。
  2. 愛する者よ。あなたが、たましいに幸いを得ているように全ての点でも幸いを得、また健康であるように祈っています。
  3. 兄弟たちが来て、あなたの真実さについて、すなわち、あなたが誠実に歩んでいることを証言してくれるので、私は非常に喜びました。
  4. 私の子どもたちが真理の中に歩んでいることを聞くことより大きな喜びは、私にはありません。
  5. 愛する者よ。あなたが、あの兄弟たちのためにしようとしていること全てを、忠実に行ってください。旅をしている兄弟たちのためにはなおさらです。
  6. 彼らは教会の前であなたの愛について証言しました。あなたは彼らを神(の働き)にふさわしく旅の必要を整えて送り出し、親切にしてあげてください。
  7. なぜならば、彼らは御名のために、異邦人からは何も受けずに、出て行ったからです。
  8. ですから、私たちは、真理のための彼らの同労者になれるように、このような人々を温かくもてなすべきです。
  9.  私は教会に対して少しばかり書き送ったのですが、教会の中で、第一人者になることを愛しているディオテレペスが、私たちの言うことを聞き入れません。それで、私が行った時、彼のしている行為について彼に(注意して)気付かせましょう。彼は悪意あることばで私たちをけなし、それでもあきたらずに、自分が兄弟たちを受け入れないばかりか、受け入れたいと思う人々の邪魔をし、教会から追い出しているのです。
  10.  愛する者よ。悪を見習ってはいけません。善を見習いなさい。善を行っている者は神から出た者であり、悪を行っている者は神を見たことが全くありません。
  11. デメテリオはみなの人からも、また真理そのものからも証されています。私たちも証します。あなたは、私たちの証言が真実であることを知っています。
  12.  あなたに書き送りたいことがたくさんありましたが、筆と墨でしたくはありません。
  13. すぐにあなたに会えることを希望しています。そして、顔と顔とを合わせてお話しましょう。
  14. 平安があなたにありますように。友人たちが、あなたによろしくと言っています。そちらの友人たち一人ひとりによろしく言ってください。